わえなび ワード&エクセル問題集

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【Excelグラフ】「見やすい」「分かりやすい」とかいう以前の問題

どうすれば見やすいグラフになるのか?
どうすれば分かりやすいグラフになるのか?

グラフのデザインで悩む人は多いです。デザインセンスの問題であれば、クールなテンプレートを参考にしたり、色彩のセオリーを学んだりすれば多少は改善します。

しかし、「無意味なグラフ」はデザインの問題ではありません。グラフを作った本人が何のためにグラフを作っているのかが分かっていないというのはグラフを作る以前の問題です。

そこで、今回は、Excelでグラフの作り方を学ぶ前に知っておくべき心構えを解説します。

 

※これはイメージです

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目次

問題文のあとに簡単な操作方法を解説していますが、静止画では、わかりにくいと思いますので、最後に動画を載せています。ぜひご覧ください。

 

 

1.グラフは何のために描くのか

問題

「今日の日中の気温が25度であった」ことをグラフで表すことができるか述べなさい。

 

解説

「25」という数字を1つだけ入力してグラフを作ることは可能です。しかし、このグラフには全く意味がありません。

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意味もなくグラフを作ってはいけません。

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味気ない文書に図形が入って立派な文書に見えるといった目的でグラフを作ってはいけません。紙とインクの無駄遣いです。

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「25度」といってもこれが高い温度なのか、低い温度なのかもわかりません。

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例えば、連日30度以上の猛暑の日が続いている中で、日中の気温が25度であれば少し下がったということになります。逆に、朝と夜が寒かったのに昼間だけ急に25度になれば気温が上がったということになります。

このように、1つの事実でも比較の仕方によって結論が異なってきます。

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グラフは2つ以上の物事を比較して、どのような結論にしたいのかを事前に考えておくことが大事です。

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原則として「比較」をしていないグラフを作ってはいけません※一部の例外はあります

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2.比較をしないグラフは削除せよ

問題

1月から6月までの売り上げを棒グラフで表した資料がある。この資料を作成した者に確認すべきことは何か述べなさい。

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解説

グラフを作った者に確認すべきことは、グラフを作った目的と結論です。

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1月から6月までの売り上げは比較できます。しかし、グラフを作った結果、ほとんど増減がなく横ばいになっており、グラフで表す意味が全くありません。

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一番少ない月、一番多い月は表を見ればわかります。

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最高と最低の売り上げは表に直接書き込めばわかるので、わざわざグラフにする必要がありません。インクの無駄遣いです。比較の目的が伝わらないグラフ(メッセージ性のないグラフ)は削除すべきです。

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もちろん、6か月間横ばいの状態が続いていることを表したいのであれば、グラフを用いても構いません。

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3.集計しなければグラフにならない

問題

さいころを100回振ったときの出た目を記録した。「奇数と偶数はほぼ同じ回数であった」ことをグラフで表すにはどうすればよいか述べなさい。

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解説

さいころの目をそれぞれ比較しても意味がありません。この状態でグラフを作ることはできません。

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オートフィルタを設定します。1,3,5の目を選択すると、52個見つかりました。(ピボットテーブルを使う方法もある)

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したがって、奇数が52回、偶数が48回です。

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Excelのグラフの機能を使えば、勝手に集計されて、勝手にグラフができるというわけではありません。グラフの機能を用いて集計しようと考えている時点で間違っています

グラフを作る目的は、それを作る本人にしか分かりません(Excelは勝手に判断できない)。その目的(今回の場合は奇数と偶数の回数の比較)にあわせて自分で集計しなければいけません。そして、自分で集計をした結果、何を伝えたいのかを考えたうえで適切なグラフの種類を選択してグラフを作らなければいけません。

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集計して、比較できる状態にしてからグラフを作ります。

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「奇数と偶数がほぼ同じ回数であった」ことを伝えようとしているので、円グラフが適しています。

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4.単位の違うものを比較するな

問題

次の各設問のグラフの問題点を指摘しなさい。

(1)

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(2)

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解説

(1)

生まれたての体重はグラム(g)で、それ以外はキログラム(kg)です。
単位が異なるものは比較できないのでこのままグラフにしてはいけません。

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赤ちゃんの体重をキログラムに換算して、単位を揃えます。

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(2)

人口と面積は単位が異なるので、比較できません。単位が異なるものを同じ種類、同じ色で、1つの軸で表すのはグラフとして間違いです。

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軸を2つにするか、色を変えるか、グラフの種類を変えて、単位が異なることが分かるように工夫します。

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5.個人使用目的のグラフ

問題

1か月の売り上げのうち20日までの売り上げをグラフにした。

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21日から30日までの部分を削除してもよいか、理由をつけて述べなさい。

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解説

グラフは比較をするための手段です。何かを比べようとしてグラフを作っているはずです。しかし、何のためにそのグラフを作ったのかは、グラフを作った本人にしか分かりません。その意図を無視して勝手に作りかえてはいけません。

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21日から31日が空欄になっているのは、ここに売り上げを入力していき、売上の増減を監視する目的があります。

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例えば、このように間違えた数値を入力した場合、異常なグラフになるためすぐにわかります。

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このように、個人的に監視する目的で作成しておくと、ミスを防ぐことができます。

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原則として、このようなグラフは、あいている部分を削除してはいけません。

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また、デザインはできるだけシンプルにします。
マーカーや凡例、グラフタイトルなど余計なグラフ要素は削除します。

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資料を作成するなどの目的で削除する場合には、コピーして作ります。

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6.コメントを入れてもよいか

問題

1か月の売り上げのうち20日までの売り上げをグラフにした。

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次のようなコメントを入れてもよいか、理由をつけて述べなさい。 

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解説

グラフを見やすくするには、シンプルにしたほうが見やすい場合と、強調したほうが見やすい場合があります。

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個人的に作成するだけあれば、できるだけシンプルにしてグラフそのものを見やすくしたほうがよいです。下手なコメントは邪魔になるだけです。

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しかし、比較をする目的や結果を第三者に伝える場合には、強調したい部分が分かりやすくなるよう工夫したほうがよいです。

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その場合であっても、適当に意味のないコメントをつけてはいけません。

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また、参考資料や真面目な論文に添付する場合は、下手なコメントを入れてはいけません。グラフの説明は本文に記述します。

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7.強調すればいいというものではない

問題

1か月の売り上げのうち20日までの売り上げをグラフにした。

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19日の売り上げが最も高くなっているので、そのことを強調してもよいか、理由をつけて述べなさい。

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解説

棒グラフは単に長方形が集まったものであり、円グラフは円を区切ったものであり、折れ線グラフは線を折り曲げただけの図形です。これだけでは、何のために比較をしたのか、比較をした結果、何がわかるのか、まったく伝わりません。

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特に、グラフをプレゼンテーションの資料として利用する場合や、第三者に配布する資料として利用する場合、そのグラフの目的が伝わるように強調をするべきです。「何のためにグラフを作り、何を伝えたいのか」を事前に考えてから、グラフを作ります。

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20日間で最も売れたことを強調するのであれば、このグラフのように19日が最も売れているということがわかるように、工夫をするのは正しい考え方です。

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しかし、これを本当に強調したいのかは、グラフの作成目的によります。比較の目的はグラフを作った本人にしか分かりません。

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例えば、このグラフのように、19日の売り上げが上がることは予想通りで、同じ日曜日の12日が上がるはずだったのに、予想より少なかったことを主張したい場合、強調すべきポイントは、12日が下がっていることです。この場合は、19日の売り上げを強調するのは正しくありません。

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このように資料を作成するときにグラフを用いる場合は、強調するポイントを1つに絞って意識しながら作ります。同じグラフでも強調するポイントによって作り方が異なります。

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解説は以上です。


8.動画版はこちら(無料)

この記事は、わえなび実力養成講座「ファンダメンタルExcel」Program 9-4 と「Excel新演習5」 Program 5-5 の2本のYoutube動画を書き起こして、加筆修正したものです。

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ちなみに、Excelのグラフの動画は全部で56本あります。
すべて無料公開しています。ぜひご覧ください。

 


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