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【Excel】ピボットテーブルで度数分布表(ヒストグラム)を作成する方法


たくさんの物を整理するとき「グループに分ける」という方法があります。

数値データの場合、一定の間隔で区切ってグループにしてまとめます。このようなグループを日本語では階級といい、まとめた表のことを度数分布表といいます。Excelの場合、度数分布表を作れば、グラフ(ヒストグラム)にするのはボタンを押すだけです。

そこで、今回は、ピボットテーブル(Pivot Table)を用いて度数分布表を作る練習をしましょう。

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「ピボットテーブル」シリーズ(この記事は第4回です)
  1. ピボットテーブルは集計より「集約」の仕方を理解せよ
  2. ピボットテーブルのクロス集計の基本は、行集計である
  3. ピボットテーブル集計の練習問題サンプルデータ動画解説付き
  4. ピボットテーブルで度数分布表(ヒストグラム)を作成する方法
  5. ピボットテーブルにはミスを発見するという使い方がある
  6. ピボットテーブルの中のセルを数式で参照してもよいか
  7. まとめ ピボットテーブルは集計の前の基礎トレーニングが大事!ピボットテーブル総まとめ
  8. 【応用事例】ルー大柴さんが過去11年間にブログで使用した頻出ルー語TOP100を発表!カッ!(ピボットテーブル)

 

目次

1.準備

ピボットテーブルの基本的な操作方法については、こちらの3つの記事をご覧ください。

  1. ピボットテーブルは集計より「集約」の仕方を理解せよ
  2. ピボットテーブルのクロス集計の基本は、行集計である
  3. ピボットテーブル集計の練習問題サンプルデータ動画解説付き

また、わえなび公式サイト(waenavi.jp)では、この記事で使用しているExcelのデータを無料で配布しています。ご自由にお取りください。7-28,7-28-2,7-28-3の「サンプルファイル(ZIP)」です。

 

2.グループ(階級)の設定と解除

(1)グループを設定する

問題

次のリストで、100人の受験生が午前・午後合わせて200点満点の試験を受けた。

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次の図のように10点刻みの度数分布表を作成しなさい。また、120点以上を合格とするとき、合格者が何人いるか確認しなさい。

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解説

ピボットテーブルを挿入します(参考:【Excel】ピボットテーブルは集計より「集約」の仕方を理解せよ)。

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合計を行のフィールドにドラッグします。受験番号を値のフィールドにドラッグします(参考:【Excel】ピボットテーブルのクロス集計の基本は、行集計である)。

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得点と人数の表になります。

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度数分布はデータの個数をカウントすることを言いますが、とくに、数量の範囲を等間隔に区切ってカウントする方法があります。

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点数の部分を一度クリックします。

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グループフィールド(フィールドのグループ化)を選びます。

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正しい場所をクリックしていないとグループ化のボタンが使えないことに注意します。

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先頭の値に0、末尾の値に200、単位を10とします。

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このときチェックが外れます。

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これで得点が10点刻みになります。例えば、120点台は7人であることがわかります。

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度数分布表を作るときには、フィールドのグループ化で、最小値と最大値、区切るときの間隔をそれぞれ入力します。

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なお、「グループフィールド」のボタンは、バージョンによっては「フィールドのグループ化」と表示されることがあります。

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下向きにドラッグして範囲選択します。

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オートカルク機能によって、画面の右下に「合計:32」と表示されます。合格者は32人です。

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(2)グループを解除する

問題

さきほど設定したグループを解除して、繰り返し練習しなさい。

解説

点数の部分をクリックします。

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グループ解除のボタンを押します。10点刻みの解除になります。

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度数分布表を作成するには、行のフィールドへドラッグしてピボットテーブルを作る作業と、そのフィールドをグループ化する作業が必要です。

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グループ化を解除するとグループ化する前の状態に戻ります。

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今度は20点刻みにしてみましょう。グループ化のボタンをクリックします。先頭の値に0、末尾の値に200、単位を20とします。

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これで完成です。

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3.クロス集計の場合

問題

次のリストで、100人の受験生が午前・午後合わせて200点満点の試験を受けた。

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縦に午前試験、横に午後試験の点数を並べて、10点刻みで次の表を作りなさい。

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解説

午前試験と午後試験の相関関係を見るときに、縦横に並べて表を作ることがあります。これをクロス集計といいます(参考:【Excel】ピボットテーブル集計の練習問題サンプルデータ動画解説付き)。

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これでは見にくいので10点刻みにします。まずは縦の数値をグループ化します。グループ化のボタンを押します。

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先頭の値に0、末尾の値に100、単位を10とします。

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同じように横の数値もグループ化します。

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先頭の値に0、末尾の値に100、単位を10とします。

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これで完成です。

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4.ピボットグラフのボタンを押すだけ

問題

次のようなリストがある。

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次のグラフを作りなさい。

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解説

ピボットテーブルをもとにして作るグラフを「ピボットグラフ Pivot Graph」といいます。ピボットテーブルで度数分布表を作った場合、それをもとにして作るグラフ(ヒストグラム)もピボットグラフの一種です。

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リスト形式の表は、いったんピボットテーブルで集計した後で、集計した表をもとにピボットグラフを作ります。

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ピボットテーブルを挿入します。行を打率にします。値を氏名にします。

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ピボットテーブルツールの中にピボットグラフのボタンがあります。縦棒グラフにします。

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縦棒グラフ(ピボットグラフ)が挿入されます。さきほどの問題と同じように、フィールドのグループ化で、0.2から0.4で0.02ごとのグループにします。

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打率ごとの人数、ヒストグラムになります。これで完成です。

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ピボットテーブルが変わると、連動してピボットグラフも変わります。

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5.日付のグループ化

問題

2050年1月から2051年12月まで日付と売上金額が入力されている。月ごとの合計売上金額を求めなさい。

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解説

ピボットテーブルを挿入します。

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日付を行のフィールドにドラッグします。金額を値のフィールドにドラッグします。

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フィールドのグループ化をします。

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行のフィールドとして日付が入力され、しかも、日付の表示形式になっている場合、グループ化の画面も日付を指定する画面になります。

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元の表で日付の範囲を確認して、開始日と終了日を2050年1月1日から2051年12月31日までとします。単位は月を選びます。

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これでそれぞれの月の合計を求めることができますが、たとえば、1月は2050年1月と2051年1月を合わせた合計となります。

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これを分けたい場合はグループ化の画面で年と月を選べばよいです。

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これで完成です。

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6.データのないアイテムを表示する

問題

次のリストで10点刻みの度数分布表を作りなさい。

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解説

ピボットテーブルを挿入します。

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得点を行のフィールドにドラッグします。受験番号を値のフィールドにドラッグします。

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フィールドのグループ化を選びます。先頭の値に0、末尾の値に100、単位を10とします。

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50点台と70点台の人がいないことがわかります。

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そこで得点のフィールドの設定を押します。

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レイアウトと印刷の中から、データのないアイテムを表示する、にチェックを入れます。

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50点台と70点台が表示されます(データの個数は空白)。

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さらに、オプションで、空白セルに表示する値に0を入れます。

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これで完成です。

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データの個数が0の場合は、フィールドの設定でデータのないアイテムを表示して、空白セルを0にします。

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7.2列の度数分布

問題

次のリストで、100人の受験生が午前・午後合わせて200点満点の試験を受けた。

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次のような表を得るには、どうすればよいか述べなさい。

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解説

ピボットテーブルを挿入します。

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まずは、午前試験の列について考えます。

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10点刻みで度数分布表を作成します。

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これをコピーして、別のシートに値だけ貼り付けます。

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午後試験の列と差し替えます。

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10点刻みで度数分布表を作成します。

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これをコピーして、別のシートに値だけ貼り付けます。

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午前・午後を差し替えてコピーしたほうが早く作れます。

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別解

1つのピボットテーブルとして作成するには、もともとのリストの作り方を変える必要があります。クロス集計として、午前と午後を横に並べるためには、午前・午後を入力するためのフィールドがあるということです。

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つまり、このような表です。午前と午後の得点を縦に並べます。

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ピボットテーブルを挿入します。縦に得点、横に午前午後を並べます。

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10点刻みで度数分布表を作成します。

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これで完成です。

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解説は以上です。


8.動画版はこちら(無料)

この記事は、わえなびファンダメンタルExcel Program7-28、7-28-2、7-28-3、9-35 の動画の内容を書き起こし、加筆修正したものです。

動画版(完全版)は、Youtubeにすべて無料で公開しております。ぜひ、ご覧ください。

ファンダメンタルExcel 7 データベース(全28回)【わえなび】 - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLRaY8kd5CoxOnpijKZLSbMRv37GQXv1Ko

 

「ピボットテーブル」シリーズ(この記事は第4回です)
  1. ピボットテーブルは集計より「集約」の仕方を理解せよ
  2. ピボットテーブルのクロス集計の基本は、行集計である
  3. ピボットテーブル集計の練習問題サンプルデータ動画解説付き
  4. ピボットテーブルで度数分布表(ヒストグラム)を作成する方法
  5. ピボットテーブルにはミスを発見するという使い方がある
  6. ピボットテーブルの中のセルを数式で参照してもよいか
  7. まとめ ピボットテーブルは集計の前の基礎トレーニングが大事!ピボットテーブル総まとめ
  8. 【応用事例】ルー大柴さんが過去11年間にブログで使用した頻出ルー語TOP100を発表!カッ!(ピボットテーブル)

 


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