WordやExcelで複数の図形を挿入したときに、その整列の仕方には2種類あります。
- 1本の基準線に沿って並べる整列
- 間隔を均等にする整列
このうち、1本の基準線に沿って並べる整列については、すでに別の記事で解説しています(参考:
)。この2つの整列の違いがよく分からないときは、中心線を考えると分かりやすくなります。例えば、次の図で4つの円が横1列に並んでいます。横の中心線は1本しかありません(4本が重なっている)。中央揃えをしていることが分かります。縦の中心線を考えると等間隔に並んでいますので、揃えているのではなく均等に並べていることが分かります。
今回は、揃えるのか、均等に並べるのかに注意しながら、図形の間隔を等しくする練習をしましょう。
目次
問題文のあとに簡単な操作方法を解説していますが、静止画では、わかりにくいと思いますので、最後に動画を載せています。ぜひご覧ください。
1.左右に整列、上下に整列
問題
次の図のように4本の実線がある。
さらに2本追加して、等間隔になるようにしなさい。
解説
縦の線をコピーします(参考:【Word・Excel図形】直線と長方形と楕円を描く基本トレーニングをおろそかにしてはいけない)。
縦3本を選択します。左右に整列を選びます。これで等間隔になります。
左右の間隔を等しくすることを「左右に整列」といいます。
横の線をコピーします。
横3本を選択します。上下に整列を選びます。
これで等間隔になります。
上下の間隔を等しくすることを「上下に整列」といいます。
左右に整列も上下に整列も、事前に3つ以上の図形を選択する必要があります。
2.斜めに整列
問題
次の図のように、同じ大きさの円が2つある。
2つの円の真ん中にもう1つ円を描きなさい。
解説
2つの円があります。さらにコピーをして3つにします。3つの円を選択して、左右に整列を選びます。
直線以外の図形の場合、整列をするときの基準としては縦の中心線を考えます(※注)。左右に整列の場合、3つの図形の縦の中心線が等間隔になるように並びます。
(※注:正確には、図形の整列は、前述のとおり図形の「間隔」を基準として位置を計算していますが、同じ大きさの図形の場合は「中心線」を基準として考えたほうが、中央揃えとの違いを理解するうえで分かりやすいという意味です。)
3つの円を選択して、上下に整列を選びます。
上下に整列の場合、3つの図形の横の中心線が等間隔になるように並びます。
これで縦の間隔は等しくなりますが、横の位置関係は変わりません。
したがって、斜めに並びます。斜めに整列するときは、上下に整列と左右に整列の両方をします。
3.中央揃えと整列の違い
問題
次の図のように、3つの円を等間隔に並べて、直線を真ん中にひきなさい。
解説
縦に直線を引きます。つぎに3つの円を描きます。この3つの円を選択します。3つの円を縦向きに等間隔に並べるのは、上下に整列です。
この3つの円と直線を選択します。左右は中央揃えです。
3つの円の横の中心線は等間隔です。中心線が等間隔の場合は整列です。
3つの円の縦の中心線はすべて重なっています。中心線が重なる場合は中央揃えです。
4.両端の固定と整列
問題
大きい長方形の中に4つの小さい円がある。
次の図のように長方形の内側に4つの円が等間隔で並ぶようにしなさい。
解説
縦の線は等間隔なので、左右に整列です。
横の線は重なっているので、上下中央揃えです。
長方形と1つの円を選びます。左揃えをします。
同じようにもう1つの円は右揃えにします。
左端と右端の円は長方形に接しているのでこの位置を決定するのが先です。このように均等配置をするときの両端の図形の位置が決まっている場合は、これを先に固定します。両端の中心線を基準として均等な間隔になるようにします。
4つの円を選びます。両端の円の中心線を基準として等間隔にするので、左右に整列です。
さらに、長方形も選びます。上下中央揃えです。
これで完成です。
5.補助線と垂直3等分線
問題
適当な大きさの長方形がある。
次の図のように、長方形を3等分する2本の縦の線を引きなさい。
解説
縦向きに直線をかき、点線にします。これをコピーして4本にします。このとき4本とも長方形と交わるようにします。
そのうちの1本と長方形を選択します。左揃えにします。
1本と長方形を選択します。右揃えにします。
4本選択して左右に均等配置にします。
最後に2本の線を消して完成です。
6.整列とグループ化
問題
長方形と3つの星がある。
3つの星が等間隔で並ぶように、長方形の中央に配置しなさい。
解説
2つの星を移動します。このとき2つの星が長方形の内側に入る幅にします。
残りの1つの星をその間に配置します。
3つの星を選択します。上下中央揃えにします。左右に整列します。
グループ化をします。
長方形も選択します。上下左右両方とも中央揃えにします。
これで完成です。
組み合わせる図形の一部が等間隔である場合は、他の図形と組み合わせる前に均等に配置します。
複数の図形を並べたまま、他の図形の中央に配置するには、いったんグループ化してから、縦横中央にします。
7.総合問題演習
問題
長方形と4つの円がある。
5つの間隔がすべて等しくなるように、長方形の中央に4つの円を配置しなさい。
解説
長方形に交わるように縦の線を2本引きます。1本の直線と長方形を選びます。
左揃えにします。
もう1本の直線と長方形を選びます。右揃えにします。
4つの円を動かして長方形の内部に適当に配置します。
4つの円と2本の直線を選択します。上下中央揃えにします。左右に整列します。
最後に2本の直線を削除します。これで完成です。
整列をすることによって間隔を等しくするには、外側に図形が必要です。
図形がなく基準となる図形がないときは補助線を引きます。
8.動画版はこちら(無料)
この記事は、わえなび実力養成講座「ファンダメンタルWord」Program9-9、9-11-4 の動画を書き起こして、加筆修正したものです。
- ファンダメンタルWord 9-9 図形の位置をそろえる2(等間隔に並べる)【わえなび】 (ファンダメンタルWord Program9 図形オートシェイプ) - YouTube
- ファンダメンタルWord 9-11-4 補講 演習課題3(図形の中央に図形を並べる)【わえなび】 (ファンダメンタルWord Program9 図形オートシェイプ) - YouTube
ちなみに、図形(オートシェイプ)の動画は全部で17本(本編11本・補講6本)あります。すべて無料公開しています。ぜひご覧ください。
ファンダメンタルWord 9 図形オートシェイプ(Word-Excel共通・全11回)【わえなび】 - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLRaY8kd5CoxPL-orz3XyABNOCiHKbO_y0