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【Excel】行列とセルの挿入と削除、幅の自動調整、非表示にした時の注意点(初心者特訓Part3)


Excelのホームタブにはセルの挿入、削除、書式の3つのボタンがあります。これらを用いてセルだけでなく行や列の挿入等ができます。また、ショートカットキーによって行うこともできます。

しかし、右クリックが使えないなどの特殊な事情が無い限り、原則として選択範囲を右クリックすることによって操作することを基本とするべきです。また、行や列は非表示にすることができますが、操作を素早くすることよりも非表示によって様々な問題が発生することを知るほうが大事です。基本をマスターしてからいろいろな方法を覚えるようにしましょう。

そこで、今回は、行列とセルの挿入と削除、幅の自動調整、行列を非表示にした時の注意点について出題します。

 

 

目次

問題文のあとに簡単な操作方法を解説していますが、静止画では、わかりにくいと思いますので、最後に動画を載せています。ぜひご覧ください。

1.列幅と行の高さの自動調整

問題

(1)図のように入力して、B列と3行目を広げなさい。

(2)B列と3行目を自動調整しなさい。

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解説

B列を広げるときにはBの右の線をドラッグで動かします。

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また、3行目を広げるときには、3の下の線をドラッグで下に動かします。

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列の幅を変えるには列番号の右側を動かします。このとき、できるだけ線の真ん中を狙って操作します。

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行の高さを変えるにはその行の下側を操作します。

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行番号や列番号を右クリックすると、数値で指示することができます。

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列幅や行の高さを変えるときは必ず、行番号・列番号を使い、セルを操作することはありません。

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ドラッグするところをダブルクリックすると、自動調整となります。

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文字列の幅や高さに合わせて調整されます。 

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2.幅を揃える

問題

(1)B:Gの幅を狭くしなさい。また、2:10を広げなさい。

(2)C列,E列,G列の幅を広くしなさい。

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解説

B:Gを選択します。

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幅を狭くします。

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複数列の選択状態のときは、いずれかの列の右を操作します。

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B:Gの場合は、B~Gのどの列でも構いません。

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ちなみに選択していない列を広げても、選択した列に影響はありません。選択していない列を操作するとその列だけが対象になり、選択状態の行列は変化がありません。

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2:10を選択します。

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高さを変える機能があるとともに、高さを揃える機能も持っています。

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C,E,G列を複数選択します。

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幅を広くします。

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このように、狭い幅と広い幅を交互にするときは、いったん全部狭くしておいてから、1列おきに広くします。

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3.狭すぎる列・広すぎる列

問題

(1)列の幅を10にすべきところを間違えて、0.1にしてしまった。すばやく復活させる方法を考えなさい。

(2)列の幅を20にすべきところを間違えて、200にしてしまった。すばやく復活させる方法を考えなさい。

解説

Excelでは操作を間違えることが良くあり、一瞬、手が止まってしまいます。作業時間を短縮するには、間違えた状態から、とりあえず復旧させて、落ち着いて元に戻す練習をすることが必要です。

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Excelでは、先頭にドットを打つと小数になります。列幅を「10」にするところを間違えて「.10」にしてしまった場合、列幅が0.10になります。

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列が見えなくなって焦ってしまいます。まずは、落ち着いて、この列が見える状態に戻すことが第一です。

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隣接する列を含めて選択してから、見えている列を少しだけ列幅を変えることで、その幅に合わせて列が復活します。そのあとで落ち着いて元に戻すことを考えます。

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次に列幅を200にしてしまった場合、画面の大きさによっては、はみ出してしまうことがあります。

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Excelが想定外の動きをすると焦ってしまいます。

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しかし、この場合は、列の選択は可能ですから、もう一度列幅を数値で指定すればよいです。

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なお、間違えた操作の直後であれば、すぐに元に戻すボタンを押して、考え直すほうが早いです。

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4.行列の非表示と再表示

問題

B:Cを非表示にしなさい。また、再表示にしなさい。

解説

B:Cを選択します。右クリックして非表示にします。右クリックするときはできるだけ、列番号を右クリックするようにします。

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列幅が0になって隠れているだけで、消えたわけではありません。列幅が0の列は選択できません。

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そこで、A:Dを選択します。このとき、見えていないBとC列も選択されています

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右クリックして再表示にします。

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5.非表示だからといって除外になるわけではない

(1)非表示の列の選択

問題

B:Cを非表示にして、「A:D」と「A,D」の選択の違いを確認しなさい。 

解説

B:Cを選択します。もう一度、B:Cを非表示にします。

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A:D列を選択します。このとき太線が表示され、A列からD列まで連続して選択している状態です。したがって、隠れているB列とC列も選択されています。

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これによって、B:Cを再表示することができます。

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A列とD列だけ選択します。A列を選択して、Ctrlキーを押しながらD列を選択します。

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A列とD列の間が白くなっています。これは連続していないことを表しています。

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この場合は隠れているB列とC列は選択されていません。したがって、再表示をしてもB:Cは非表示のままです。

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(2)非表示のセルにも入力される

問題

さらに、3:4を非表示にして、セル範囲A1:A10,D1:D10に、次の図のように入力しなさい。

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解説

3:4を非表示にします。

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セル範囲A1:A10,D1:D10を選択します。A1:A10を選択して、Ctrlキーを押しながらD1:D10を選択します。

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一括で入力します。

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B:Cを再表示します。A列とD列を分けて選択していますので、B列とC列には文字が入りません。

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2:5を選択します。再表示します。1行目から10行目まで連続して選択すると、隠れていた行にも文字が入ります。

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(3)非表示の行や列も削除される

問題

セル範囲A1:D10の文字を削除するときに確認することは何か。

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解説

Excelでは、Deleteキーは見えない文字を一括入力するキーであると考えます。文字が入力されていれば上書きになり、文字が消えたように見えます。

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したがって、通常の文字入力と同じく、行番号と列番号を見ます。行番号・列番号が飛んでいないかどうかを確認します。そして、非表示の行を飛ばして選択をすべきかどうかを考えます。

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3~4行目を飛ばすことなく選択をします。Deleteキーを押すと文字が消えます。

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再表示をすると、3~4行目の文字も消えています。非表示であっても文字が削除されます。

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6.A列と1行目の非表示と再表示

問題

A列と1行目を非表示にしなさい。また、再表示にしなさい。

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解説

A列を選択します。右クリックで非表示にします。

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1行目を選択して、右クリックで非表示にします。

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B列を選択して、左向きにドラッグします。

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このとき、左側の隙間の色が変わることを確認します。この隙間がA列です。2C=2列と表示されます。

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これを選択した状態で再表示にします。

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2行目を選択して、そのまま上にドラッグします。

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この隙間が1行目です。2R=2行と表示されます。

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これを選択して再表示にします。

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7.非表示ではなく狭すぎて見えないだけ

問題

いま、B列が見えない状態です。

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A:Cを選んで再表示をしようとしましたが、B列は見えない状態のままです。原因を考え、復活させなさい。

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解説

列幅を0に設定すると、非表示と同じになりますので、再表示をすれば元に戻ります。

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また、ドラッグによって、列をつぶした時も、再表示をすれば元に戻ります。

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しかし、列幅を小数に設定すると、見えなくなりますが非表示ではありません。狭すぎるだけで非表示ではありません。また、ドラッグによって限りなく0に近づけた場合も同様です。非表示ではないので、再表示もできません。

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再表示によって戻らないときは、隣接する列を含めて選択して、列幅を変えて復活させます。 

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8.全部削除

問題

B列を広げなさい。また、全セルを削除しなさい。

解説

B列を広げます。

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全セル選択ボタンを右クリックすると削除というメニューがあります。

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削除します。B列の幅が元に戻ります。

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データの削除はDeleteキーを使いますが、これはセルの中のデータだけが消えるだけで、長さ0の文字列で上書きしたのと同じです。

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セルの状態は変わりません。

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列幅を変えたり、文字を打ったり色を変えたりしたものをDeleteキーで消しても文字が消えるだけです。

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これに対して、セルの削除は右クリックを使います。セル自体を丸ごと消します。

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全部のセルを消すと、原則として、全部がリセットされます。やり直すときには全部のセルを削除するのが手っ取り早いです。  

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9.複数行列の挿入と削除

問題

(1)次のように入力しなさい。
(2)3行目の後に1行挿入しなさい。また挿入した行を削除して上に詰めなさい。
(3)3行目の後に3行挿入しなさい。また挿入した行を削除して上に詰めなさい。
(4)B列とC列の間に5列挿入しなさい。また挿入した列を削除しなさい。

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解説

範囲選択をして連続して入力します。

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3行目の後にデータを追加するときには、行を挿入します。このとき、4行目を選択して右クリックで挿入をします。行の挿入は選択した行の上に入ります。

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挿入した後の行が4行目になります。

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この4行目を削除します。

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これも右クリックをします。

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3行目の後に3行追加するということは、新しい行は、新しい4行目から6行目になります。

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4行目から6行目を選択して行の挿入をします。

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このように、行の挿入をするときには挿入をするラインより下の行を、挿入する行の数だけ選択して挿入します。

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4行目から6行目を選択して削除します。

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列の挿入をするときも同様に、挿入するラインよりも右の列を、挿入する列の数だけ選択して挿入します。

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B列とC列の間に5列挿入するときは、C列から5列選択して挿入します。

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削除します。

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10.セル範囲の挿入と削除

問題

セル範囲B3:D4にセルを挿入しなさい。また、挿入したセルを削除しなさい。

解説

セル範囲B3:D4を選択します。ここに新しいセルを挿入します。新しいセルを挿入するときは下にずらすのか、右にずらすのかを選ばなければなりません。

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下にシフトします。

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このセルを削除します。削除するときも下のデータを上に動かすか、右のデータを左に動かすかを選ばなければなりません。

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上にシフトします。

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セルを削除するとき、上にシフトするのか、左にシフトするのかを選択します。

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11.応用問題

(1)ずれを直す

問題

次の図のように、「RF」を1回だけ入力するのを間違えて、2回入力したため、下にずれてしまった。これを直すにはどのような操作をすればよいか。

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解説

ずれてしまった場合には、セルの挿入または削除を考えます。

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この場合は、セルの削除で上にシフトします。

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(2)操作後の状態から操作を理解する

問題

次の図のように入力した。

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その後、ある操作をした結果、2列目のデータが見えなくなった。1と2と3を比較して、どのような操作をしたのか述べなさい。

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解説

1は、Deleteキーによって文字列を削除をしたパターンです。

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文字列を削除しても列が消えることはありません。

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2は、列の削除をしたパターンです。

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列を削除すると列は消えますが、自動的に左にシフトして、C列がB列に繰り上がります。

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3は、列番号が飛んでいるので非表示です。

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再表示をすれば復活します。

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解説は以上です。


12.動画版はこちら(無料)

この記事は、わえなび実力養成講座「ファンダメンタルExcel」Program 1-4、1-5、1-6 のYoutube動画を書き起こして、加筆修正したものです。

 

 


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