Excelは数式を入力して計算するソフトなので、Wordに比べて半角文字を多用します。全角文字と半角文字を間違えないように入力しなければなりません。そして、全角と半角の切り替えをできるだけ早くしなければなりません。Excelを学習するときには早い段階で「半角/全角キー」を用いた切り替えを覚えるようにします。いちいちスペースキーによる変換で半角文字を出すなどもってのほかです。
また、表を早く完成させるには効率の良いデータ入力の練習をしなければなりません。連続した範囲選択をして連続してデータを入力したり、セル範囲を選択して一括でデータを入力する練習をします。
そこで、今回は、Excelにデータを入力する練習、削除、一括入力の練習をしましょう。
- 連続しない複数セルの範囲選択と解除、セル範囲の表記方法
- データ入力の特訓、同じ文字の一括入力と削除のトレーニング
- 行列とセルの挿入と削除、幅の自動調整、非表示にした時の注意点
- ドラッグと右クリックによる移動とコピー、順序の入れ替えの練習問題
- オートフィルを利用した表の作成手順と入力練習
目次
問題文のあとに簡単な操作方法を解説していますが、静止画では、わかりにくいと思いますので、最後に動画を載せています。ぜひご覧ください。
- 1.半角・全角の切り替えとデータの一括削除
- 2.データの上書き
- 3.データの修正、F2キーによる編集
- 4.半角全角特訓演習
- 5.同じデータの一括入力
- 6.全角の数字を入力する
- 7.縦と横に入力する練習
- 8.途中で間違えたらShift+Enterで戻る
- 9.動画版はこちら(無料)
1.半角・全角の切り替えとデータの一括削除
問題
次の図のように入力しなさい。また、このデータを削除して、何度も繰り返し練習しなさい。
解説
Excelは、計算するためのソフトです。原則として半角文字を使います。
日本語を入力するときに限り、全角にします。半角と全角の切り替えは必ず半角全角キーを使います。マウスを使ってはいけません。
Excelでは、縦向きに入力するのが基本です。セルB2を選択します。半角にします。アルファベットを入力します。
Enterキーを打つことによってそのデータは確定して、次のセルに進みます。
セルC2を選択します。全角にします。
全角文字の変換を確定するにはEnterキーを使います。
さらにデータを確定するために、もう一度Enterキーを押します。
このように、全角文字の場合は、Enterキーが2回必要です。
セルD2を選択します。半角にします。数字を入力します。できるだけ早く入力します。このとき、数値は自動的に右揃えになります。
次に、セル範囲B2:D6を選択します。Deleteキーを押します。
文字が消えます。
ところで、この選択した状態で、Enterキーを連打します。入力できるセルが縦向きに移動します。そして最初に戻ります。範囲選択をした範囲内で入力できるセルが移動し続けます。これを利用するともっと早く入力することができます。
もう一度、セル範囲B2:D6を選択します。
半角にしてアルファベットを入力します。
全角にしてひらがなを打ちます。
半角にして数字を打ちます。これで完成です。
Deleteキーで消します。これを何度も繰り返し練習します。
Enterキーは全角文字の確定とデータ入力の確定です。Deleteキーでデータを消します。
2.データの上書き
問題
セル範囲C2:C6を次の図のように修正しなさい。
解説
全角にします。
入力すると、上書きになって、元のデータは消えてなくなります。
3.データの修正、F2キーによる編集
問題
セル範囲D2:D6を次の図のように修正しなさい。
解説
半角にします。セルD2を選択します。このとき、数式バーにも連動して同じ数字が表示されます。
どちらを修正してもかまいません。セルを修正するときはダブルクリックして修正します。
数式バーはクリックして修正します。
別解
末尾を修正するときにはF2キーを使うことができます。
F2キーを押すとカーソルが最後に表示されます。
これを利用して、0を追加します。Enterキー、F2キー、0と、マウスを使うことなく追加することができます。
4.半角全角特訓演習
問題
次の図のように入力しなさい。また、このデータを削除して、何度も繰り返し練習しなさい。
解説
繰り返しになりますが、半角と全角の切り替えは必ず半角全角キーを使います。マウスを使ってはいけません。全角で「商品」と入力します。
半角に切り替えて「A」と入力します。※半角に切り替えなくても入力できますが、練習なのであえて切り替えてください。
全角に切り替えて「グループ」と入力します。
半角に切り替えて「B」と入力します。
全角に切り替えて「会社」と入力します。
半角に切り替えて「C」と入力します。
全角に切り替えて「DEF」と入力します。全角英数はF9キーです。
半角に切り替えて「DEF」と入力します。このとき全角と半角では文字幅が異なることに注意します。原則として英数字は半角で入力します。
全角に切り替えて「売上金額」と入力します。「売上げ」「売り上げ」などの表記があります。見本と同じになっていることを確認します。
半角に切り替えて「1000」「1500」「1700」と入力します。
全角に切り替えて「合計」と入力します。ここまでセル範囲A1:A10の文字列を入力するときに絶対にマウスを使ってはいけません。
1分以内で入力できるように100回でも1000回でも繰り返し練習しましょう。
5.同じデータの一括入力
問題
セル範囲A2:D8に、次の図のように入力しなさい。
解説
セル範囲A2:D8を選択します。aを入力します。
Ctrlキーを押しながら、Enterキーを押します。全部にaが入力されます。
Ctrlキーを押しながらEnterキーを押すと、同じ値を一括で入力することができます。
セル範囲B3:D7を選択します。ひらがなを入力します。
全角文字は変換の確定のためにEnterキーが必要です。
この状態で、Ctrlキーを押しながらEnterキーを押すと、同じ値を入力することができます。
セル範囲A2:D8をすべて削除します。
もう一度繰り返し練習します。「同じ値」を入力します。
全角文字の場合はEnterキーが1回多いです。
6.全角の数字を入力する
問題
セルA1に、次の図のように入力しなさい。
解説
全角の数字を入力しても自動で半角になります。
数字は半角で統一する決まりがあります。
しかし、どうしても全角の数字を入力したいときには、最初にシングルクォーテーション「’」を入れます。
シングルクォーテーションは、入力した通りに確定するときに使います。
7.縦と横に入力する練習
問題
セル範囲A2:A6,B1:F1に、次の図のように入力しなさい。
解説
範囲選択をします。
Ctrlキーを押しながらB1:F1を選択します。
Enterキーを押して、先頭に戻します。
これで入力します。
入力が終わったら選択を解除します。
データ入力を間違えたときには、個別に直すことは可能です。
しかし、練習をするときには、全部消して、正しく入力できるようになるまで何度も練習をするべきです。
8.途中で間違えたらShift+Enterで戻る
問題
次のように入力している最中に入力を間違えてしまった。これを直して、続きを入力しなさい。
解説
範囲選択をしてから入力すると、間違えてしまった時に直すことができません。
修正するためにクリックすると選択が外れてしまいます。
Enterキーを押すと次のセルに進みますが、Shiftキーを押しながらEnterキーを押すと戻ることができます。
これを利用して、もう一度入力しなおします。
しかし、Excelはデータを素早く正確に打ち込むことが最も大事な作業ですので、20個くらいのデータは一発で正しく入力できるように、しっかり練習するべきです。
解説は以上です。
9.動画版はこちら(無料)
この記事は、わえなび実力養成講座「ファンダメンタルExcel」Program 1-3、1-3-2 のYoutube動画を書き起こして、加筆修正したものです。
- ファンダメンタルExcel 1-3 文字入力と削除のトレーニング【わえなび】 (ファンダメンタルExcel Program1 範囲選択、文字入力とセルの扱い)
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