Wordには段組みと段区切りの機能があり、連続した1つの文章を2列にすることができます。しかし、左右2分割にする方法は段組みだけではありません。
独立した2つの文章を左右に分けて2列で入力したい場合は段組みではありません。それは、2列(2カラム)の「透明な表」です。状況に応じて、段組みをするべきか、別の手段にするべきかを判断しなければなりません。
そこで、今回は、段組みにしてはいけない事例と、段組みを用いた応用事例について出題します。
- 段組み(段区切り)の設定と解除の基本トレーニング練習問題5問
- 段組みの理解を深める応用事例と段組みのデメリットについて
- レポート・卒論作成で使う機能の総まとめ(事前準備用テキスト)
目次
問題文のあとに簡単な操作方法を解説していますが、静止画では、わかりにくいと思いますので、最後に動画を載せています。ぜひご覧ください。
0.準備文書
この記事では、準備文書「fx8-10-a1.docx」を使用して解説します。わえなび公式サイト(https://waenavi.jp/htm/fw8.html)にあります。ご自由にお使いください。「8-10」のサンプルファイル(ZIP)です。
1.「2段組み」と「2列の表」の違い
問題
文章を2列に配置する方法として、2段組みを用いる方法と2列の表を用いる方法がある。この違いを述べなさい。
解説
2段組みにします。
1段目の文字列を消すと、連動して2段目の文字列も動きます。
もともと段組みは連続している文章を2列にしているので、1段目の終わりから、2段目の先頭は連続しています。
したがって、横向きに揃っている必要もありません。
また、セクション区切りは文章の長さに合わせて位置が決まるため、文章が増えるか改行を連打しない限り、自由に縦に伸ばすことはできません。
次に、2列の表を用意します。
表全体を選んで枠なしにします(参考:【Word】表をマスターするには「透明な罫線」を習得すべきである)。
これで透明な枠ができたので、ここに文章を入れます。
1列目の文字列を編集しても、2列目は連動しません。
2列の表は2つの文章を2列にしたものです。1段目と2段目が独立していて、連続していません。
行を増やすことが簡単にできるため、横向きに揃えたいときに使うことが多いです。
表なので縦に自由に伸ばすことができます。
このように自由に動かすことを前提とする場合は、段組みではなく透明な表にするべきです。
2.タイトルは段組みにするべきか
問題
次のように、1行目の左にタイトル、右に会社名、2行目以降を2段組みにしなさい。
解説
1行目も2行目以降も左右に分かれているため、どちらも2段組みのように見えます。
しかし、左右に分かれているからと言って段組みであるとは限りません。
1行目を選択します。右端に右揃えタブを入れます。
タブを挿入します。文字列を左右に配置するのは、原則として「右揃えタブ」をつかいます。1行しかない場合は1段組のまま右揃えタブを使えばよいです。
2行目以降を選択します。2段組にします。これで完成です。
別解
1行目は右揃えタブではなく、透明な表を使う方法もあります。
3.四段組み
問題
次の文書について、境界線のある2段組みになっているセクションを、境界線のない4段組みに変更しなさい。
解説
この文書は3つのセクションに分かれています。そのうち第2セクションだけが2段組みになっています。
ここにカーソルがあることを確認します。
段組みのなかから、段組みの詳細設定を選びます。
段数を4段にします。境界線のチェックを外します。
これで完成です。
4.段区切りで真ん中を空ける
問題
A~Cの3つの段落で構成されている文章がある。
段組みを用いてB以降の文章を次のように配置しなさい。
解説
このセクションは真ん中があいていますが、3段組みであると考えられます。
BとCを選択します。3段組にします。
Cの先頭にカーソルを置きます。段区切りを入れます。Cが2段目になります。
さらに、段区切りをもう1つ入れます。なお、段区切りはショートカットキー「Shift+Ctrl+Enter」を用いたほうが良いです。
これでCが3段目になります。
5.ショートカットキー
問題
改ページをショートカットキー(Ctrl+Enter)で挿入しようとしたところ、段区切りが入ってしまった。どのような原因が考えられるか述べなさい。
解説
ページレイアウトの区切りには、改ページと段区切りがあります。
さらに、Ctrlキーを押しながらEnterキーを押すことで、改ページを挿入することができます(参考:【Word】論文を書くための改ページとセクション区切りの教科書)。
ところが、間違えてShiftキーとCtrlキーの両方を押しながらEnterキーを押すと、段区切りになります(参考:【Word】段組み(段区切り)の設定と解除の基本トレーニング練習問題5問)。
改ページと段区切りは操作が似ているので注意します。
解説は以上です。
6.動画版はこちら(無料)
この記事は、わえなび実力養成講座「ファンダメンタルWord8」Program 8-10 のYoutube動画を書き起こしたものです。
- 段組み(段区切り)の設定と解除の基本トレーニング練習問題5問
- 段組みの理解を深める応用事例と段組みのデメリットについて
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