Excelのシートはたくさんの列に分かれています。Wordで長い文章を入力しても何も問題はありませんが、Excelは列で区切られているため問題となります。Excelでデータ入力の練習をする段階で「長い文字列の取り扱い」についてしっかりと理解しておく必要があります。
Excelの表で項目名が長すぎると見た目が良くないことがあります。しかし、Excelのセルで文字列を折り返すのにスペースで調整するのは間違いです。セルの中で改行をすることは可能です。正しく改行する方法を覚えましょう。
そこで、今回はセル内の改行と長い文字列の取り扱いについて出題します。
目次
問題文のあとに簡単な操作方法を解説していますが、静止画では、わかりにくいと思いますので、最後に動画を載せています。ぜひご覧ください。
- 1.セルの基準は左端
- 2.画面上の長さと印字した時の長さ
- 3.確定セルを編集中のセルに貼り付けることはできない
- 4.セル内で改行
- 5.長い文字列に関する注意点
- 6.セル内改行の応用例
- 7.動画版はこちら(無料)
1.セルの基準は左端
問題
次の図のように入力したあとで、セルA1の文字列の最後に「決勝トーナメント」と追記しなさい。また、追記した部分を削除しなさい。
解説
まず、文字入力します。長い文字列を入力するとセルからあふれます。
決勝トーナメントの文字をセルA2に入力しましたが、これをセルA1の最後に入力することを考えます。文字列はセルをはみ出してセルC1にまで達しています。
この時に、セルC1を編集しようとするのは間違いです。
セルA1に入力した文字列は、長すぎてはみ出したとしても、セルA1のデータです。
B列やC列にデータはありません。
それぞれのセルは左端が基準となっています。セルA1の左端から入力し始めた文字列はすべてセルA1に属するデータです。はみ出している部分は、すべてA列です。※正確にはセルの基準点は左上端です。
このように、はみ出している部分を修正するときは、左端にさかのぼってA1を修正します。
したがって、セルA1の文字列の最後に、文字列を追記するときは、セルA1をクリックします。
ダブルクリックで修正することができますが、文字列が長い時は数式バーで修正したほうが早いです。
削除するときもセルA1を選択して削除します。
絶対にC列ではありません。
2.画面上の長さと印字した時の長さ
問題
セルA2をセルB1に移動しなさい。また、A列の幅を自動調整しなさい。
解説
セルA2からセルB1にドラッグによって移動します。
B列に文字列があると、A列からあふれた文字は隠れます。
A列を選択します。A列の右をダブルクリックします。
自動調整されます。このとき、セルA1の文字列の後に余白ができます。
これを縮めてはいけません。
Excelでは通常、画面上の文字は実際より小さく表示され、印刷すると画面より大きくなります。これは、文字の大きさの計算方法と、列幅の計算方法が異なるためにおこる誤差です。
詰めてしまうと印刷したときに残念なことになります。
自動調整をすると右側が少しあいて、印刷に適した列幅になります。これが正しい状態です。
3.確定セルを編集中のセルに貼り付けることはできない
問題
セルB1の「決勝トーナメント」を切り取って、「2050年天下一品舞踏会」の末尾に貼り付けなさい。
解説
セルB1を選択して切り取りをします。
セルA1の最後にカーソルを置き、貼り付けようとしてもできません。
今度は、セルB1の文字列を選択して、切り取りをします。
貼り付けができます。
セルに縦棒のカーソルがあるときは編集中、ないときは確定を表します。
確定セルを切り取りまたはコピーをしたものを、編集中の状態になっているセルに貼り付けることはできません。
それ以外の貼り付けは可能です。
4.セル内で改行
問題
セルA1の「決勝」の前で改行しなさい。また、A列を削除しなさい。
解説
セルの中で改行するには、Altキーを押しながらEnterキーを押します。
もう一度Enterキーを押すと確定です。
5.長い文字列に関する注意点
6.セル内改行の応用例
(1)セル内改行の連結
【Excel】文字列結合、スペース・改行・ダブルクォーテーションの連結 - わえなび ワード&エクセル問題集
(2)セル内改行を区切り文字として分割した並べ替え
【Excel】区切り位置指定ウィザードを使った並べ替えと応用事例のまとめ - わえなび ワード&エクセル問題集
解説は以上です。
7.動画版はこちら(無料)
この記事は、わえなび実力養成講座「ファンダメンタルExcel」Program 1-8 のYoutube動画を書き起こして、加筆修正したものです。