わえなび ワード&エクセル問題集

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割合の計算が分からない原因は、かけ算による変化を理解していないこと【Excel割合の問題】

割合は小学校の時に習いますが、割合の問題で簡単に答えが出る方法を教わった人も多いと思います。「く・も・わ」「は・じ・き」「の=元にする量」・・・そして、就職活動対策本で意味不明な裏技を学んで乗り切ろうとしている人がいます。小学生だったら許されますが、大人になってこんなくだらない速算法を使っていたら恥をかくだけです。

割合を理解している人と理解していない人の差は何でしょうか??

そこで、当サイトはExcelの問題を出すブログなので、Excelで割合の問題を出題します。Excelの数式と、算数の割合が両方勉強できて一石二鳥です。

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目次

1.割合の第一歩は「変化」を感じること

割合が根本的に理解できていない人は、小数のかけ算によって、かける前(Before)とかけた後(After)でどのような変化が起こっているのかが分かっていません。

例えば、算数の定番問題「3は、5の何倍か」のパターンは本来、答えが出れば済む問題ではありません。「5に、何らかの数をかける(何倍)ことによって、3に減らそうとしている」という減少の変化を感じることが最も大事なのです。これを理解しなければ0.6倍(4割引)という計算結果が出たとしても意味がありません。 

 

2.100%=変化なしと理解せよ!

問題

セルA1の数値を、20%、80%、100%、120%、220%にした数値をC列に求めなさい。
また、この計算結果から分かることを述べなさい。 

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解説

パーセントは元の数を100とした時の割合です。20%はその5分の1なので、元の数よりかなり少なくなります。

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そして、20%はかけることによって求めることができます。0.2倍のことです。

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セルA1にパーセントを掛けます(=A1*B1)。このとき下向きにオートフィルをしますから、A1は絶対参照です(=$A$1*B1)。

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オートフィルをします。これで完成です。

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100%は元の値と同じで変わりません。100%は「1」のことなので、1をかけても変わらないのは当たり前のことです。かけ算をした後の数(比べる量=After)が、かけ算をする前の数(元の量=Before)と同じなので変化がないということです。

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100%を基準にして、100%より大きければ増加、100%より小さければ減少したことを表します。

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3.100%=1倍を基準にして増減を考える

問題

次の図で、A列の数値に10%を加算する方法と、A列の数値から10%を引く方法をできるだけ多く考えなさい

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解説

A列に10%をかける計算式を入力します(10%は絶対参照)。

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オートフィルをします。

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A列とB列をたします。

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A列からB列を引きます。

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オートフィルをします。

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別解その1

10%は元の値の10分の1です。

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「10%」と「10%」は全く違います。元の値と変わらなければ100%、つまり1倍です。これに10%を加算すると110%、つまり1.1倍になります。

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10%加算するのと1.1倍するのは同じです。

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逆に10%を減算すると90%つまり0.9倍になります。

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大事なことなので2回言います。100%=1倍の場合は変化がありません。常に100%=1倍を基準にして考えます。110%=1.1倍の場合は、元の数より10%分増えます。90%=0.9倍の場合は、元の数より10%分減ります。


別解その2

100%を基準にして考えます。

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100%は1倍のことですから、Excelでは100%のことを単に「1」と入力しても構いません

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1+10%を掛けます。110%を掛けたのと同じになります。絶対参照にします。

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1-10%を掛けます。90%を掛けたのと同じになります。絶対参照にします。

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オートフィルをします。これで完成です。(これ以外にも別解はありますが、詳しくは動画をご覧ください)

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4.割増・割引の切り替え

問題

A1の数値をオートフィルによって2%ずつ減らしなさい。また3%ずつ増やしなさい。

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解説

割合を使って増減させる場合、常に100%を基準にして考えます。2%減らすということは98%になるということですから、0.98をかけます。

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0.98倍します。

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オートフィルします。2%ずつ減っていきます。

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今度は3%増やします。3%増やすと103%になりますから、計算式を1.03倍にします。

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3%ずつ増えていきます。

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別解

ここで増減させる率を別のセルに入力した場合を考えます。

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1+3%で103%です。3%は絶対参照です。

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-2%と入力すれば2%ずつ減ります。

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このように割増・割引の切り替えができるようにするには、いったんプラスの計算式を入れておいて、率をマイナスにします(100%+(-2%))。

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5.計算結果の誤りを指摘する練習問題

問題

セルA2を利用して、C列の価格を3割引しようとしている。

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D列に数式を入力して計算したところ次の図のようになってしまった。そこで、もう一度計算しなおしたところ、E列のようになった。計算結果が不適切である理由を述べ、このようになった原因をそれぞれ推測しなさい。

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解説

3割引きということは30%OFFです。30%OFFをするということは値段を安くするということです。割合を使って増減をするときは、常に100%を基準にして考え、グラフをイメージします。このような図がイメージできれば半分以下にならないことは明らかです。

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30%を引くということは70%分は残るはずであり、元値が1500円であれば、半分以上でだいたい1000円くらいは残るのではないかという予測ができるはずです。

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半分以下になっているということは30%をそのままかけている可能性が高いです。

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正しい計算式に直します。オートフィルをします。

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オートフィルの結果、1500円のうち約1000円残り、3000円のうち約2000円が残っていることから、計算結果はおおむね妥当と推定できます。

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数式を入力するのは人間なので、計算結果が妥当な値になっているかどうかを必ず確認します。電卓を使う必要はないので、なんとなく正しいと思われる答えが出ていれば良いです。  

次にD列です。最初は正しい答えが出ていますが、次の行からは割引になっていません。

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計算式の最初がおかしい場合は計算式自体が間違っていますが、最初は正しいのに、オートフィルをすると違っているのは、絶対参照を疑います。

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正しい計算式に直します。

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6.割合と割合をかける・パーセント同士をかける

問題

次の図で、税抜価格(セルB1)をA列の割引率で割引したあとで、4行目の税率で消費税を加算した税込価格を計算しなさい。また、10%引きの後で10%を加算すると元の値段より増えるか減るか考えなさい。

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解説

割引をした後で割増をする計算です。このように割合の掛け算は続けて行うことができます。また、パーセントをかけた後でさらにパーセントをかけることも可能です。掛け算をする順番は問いません。

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例えば、税抜123,450円の5%OFF、消費税3%加算の場合、123456*95%*103%になります。

元の税抜価格(B1)に、割引と割増を掛け算します。税抜価格は絶対参照です。また、A列と4行目の掛け算なので複合参照となり、Aと4に$マークを付ける必要があります。

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オートフィルをします。これで完成です。

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値引10%、税率10%のところを見ると元の税抜価格より安くなっています。

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ここで元の値段をなくして割合だけ計算します。

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この数値が「1」であれば、100%で変わらないことになります。100%を超えていれば元の税抜価格より増えることが分かります。10%引きの後で10%を加算するということは、90%の後で110%にするということです。割合をかけ算して0.9x1.1=0.99倍、つまり99%となるので1%減になります。

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7.状況の変化をパーセントで表す(対昨年比)

問題

次の図で、昨年と今年を比較した時の比率をパーセンテージで表しなさい。

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解説

昨年から今年にかけて時間が経過しています。このように状況の変化や時間の経過によって、ある数量が増えたか減ったかを割合で表すことがあります。変化する前と変化した後を考えます。100%が変化なしとすると、それより大きければ増加、小さければ減少を表します。

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この割合は、変化した後の数値を変化前で割って求めます。特に、過去と比べて増えたかどうかを知りたいときは現在を過去で割ります。

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※数学的に言えば、割合をかける前がBefore、割合をかけた後がAfterであり、式で表すとBefore*割合=Afterなので、移項して、「割合=After / Before」になります。

 

今年の売り上げを昨年の売り上げで割ります。

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表示形式をパーセンテージにします。実際には減少しているのに100%となります。

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99.8%は四捨五入によって整数値にすると100%になります。このような誤差を丸め誤差といいます。99.8%は減少を表し、100%であれば変化なしを表しますから、全く異なる意味になります。

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そこで小数第2位まで表示させます。これで完成です。第1、第2営業部は減少、第3営業部は増加となります。このような比率を昨年比または対昨年比といいます。対昨年比のことを昨対(さくたい)ということもあります。

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8.対前月比と対前年同月比

問題

次の図で対前月比と対前年同月比を求めなさい。

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解説

過去と比べてどうかを計算することはよくあることです。対前月比は、文字通り「前月」との比較です。

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そして、変化後を変化前で割る鉄則に従えば、1月と2月との比較であれば2月÷1月です。

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2月を1月で割った答えが、2月の対前月比です。

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オートフィルをします。これで完成です。

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対前年同月比は前年同月との比較です。2051年1月からみて前年同月は2050年1月です。

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そして変化後を変化前で割る鉄則に従えば、2051年1月を前年同月で割ります。

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2051年1月を前年同月で割った答えが、2051年1月の対前年同月比です。

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9.目標達成率

問題

目標を90点と定めてテストを3回実施したところ、次のような点数であった。達成率をそれぞれ求めなさい。

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解説

重さや長さ、時間など変化するものはいろいろありますが、いずれも変化後を変化前で割ります。

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目標達成率は初めに目標を立てて、その結果が目標を超えたかどうかをみるものです。時間の経過を考えれば、目標を立てるのが先(Before)で、結果が出るのが後(After)ですから、結果を目標で割ります。100%以上なら達成、100%未満なら目標に届かなかったことを表します。

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実績を目標で割ります。目標は絶対参照です。オートフィルをします。

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表示形式をパーセンテージにします。達成率は目標よりも増えている、つまり目標を達成していれば100%を超えているはずです。達成していなければ100%を切ります。

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10.補足

*補足説明*
予測または目標の考え方について、最初に予想したこととその後に生じた結果を比較するのであれば「結果 / 予測」「結果 / 目標」です。現在の結果から見て、将来の予想をしようとしているのであれば「予測 / 結果」です。予想をした後に結果があるのか、結果を見ながら予想をするのかの違いです。

 


解説は以上です。


11.動画版はこちら(無料)

この記事は、わえなびExcel新演習1割合の重要事例 Program1-1、1-2、1-3 の動画の内容を書き起こし、加筆修正したものです。

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